私の病気について(2) ~すごい!入院治療の効果

今は、二人に一人ががんになると言われていますから、家族にがんの人がいるか、自分ががんになるか、どちらも十分あり得ます。
私も、父が膀胱癌でなくなりました。

がんは身近な病気なのですが、いざ目の前にやってくると、最初はたじろぎますね。

血液のがんというと、白血病を思い浮かべますが、そのほか代表的なものに悪性リンパ腫、多発性骨髄腫があります。

内蔵のがんと違い、手術という方法はないので、治療はおもに抗がん剤などを用いる化学療法が主体となります。

私の病気である、多発性骨髄腫は、ここ20年ほどの間に、新しい治療や新規薬剤の開発が進み、一昔前よりもとても予後が改善されているそうです。

ネットで多発性骨髄腫の予後を調べると、私のステージ(2A)でうまくいって10年くらい、というような記述が結構あるのですが、それは10年ほど前の資料で、今はもっと治療成績が良くなっているとのこと。

半年もあり得る、と言われ、一時は深刻な気持ちになりましたが、病気のことを調べたり、わからないことを主治医の先生に聞いたりしていくうちに、治らない病気というよりは、長く付き合っていく病気、というイメージに変わってきました。

実際、55歳で病気が見つかった方で、それから治療を継続して16年になるという患者さんにもお会いしました。病気が見つかった当時は、治療しても余命は5年くらいと言われたそうです。

ただ、入院時、痛みと腫れのある、鎖骨の内端のCTスキャンをとり、3月、4月と比べてみると、鎖骨の骨が溶けて、不鮮明になっていました。

これにはびっくり!
これが多発性骨髄腫の溶骨性病変です!

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↑左側が3月 (右側は4月)
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↑左側4月 右側5月

鎖骨に関しては、短期間に病状が進んでいたようです。
なので、このタイミングで入院できたのは、本当に良かったです。

抗がん剤治療というと、副作用が強くつらい、という印象があると思いますが、私の場合は、今のところ、かなり楽な方です。

毎日の服薬と、週1回の皮下注射、4週に1回の皮下注射で、点滴はありません。
(これは今も続いています)

飲み薬は、抗がん剤のほか、副作用を軽減するためのものや、ビタミン剤も含めると9種類くらいあり、
こんなに薬を飲むのは、人生初めての体験ですね!

副作用は、最初の方で、頭皮のむくみ、かゆみのない発疹。
そして、胃のむかつきと背中のコリ、便秘といったところです。

一番しんどかったのは、胃のむかつきと背中の凝りでしたが、合計1週間くらいでしょうか。胃薬の増量で、この症状は無くなりました。

一晩しんどい時もあり、その時は自分で持ってきた温熱療法器で、胃と背中を徹底的に温めました。
温めるって、やっぱよいなあと思いましたね。

便秘がちなのは今も続きますが、薬のほかいろいろな方法で対処可能です。

あとは、もともとありますが、むくみですね。
抗がん剤とステロイドを併用するのですが、その翌日はむくみが強く出る気がします。
毎晩、足を高くして寝るのは必須です。
ずっと座って過ごしているとむくむので、定期的に足を上げて横になったり、と自己コントロールが必要です。

抗がん剤に、ステロイド。
そんなもので治療をするのは、体にとってマイナスになるだけだ、という人もいるでしょう。
私も薬の体への悪影響が心配ですが、薬によるメリットとデメリットを常に見据えていくしかありません。

それでも、入院すると、上げ膳据え膳。塩分もカロリーもコントロールされた食事(むくみがあるので塩分は一日6グラム以下です)。
掃除も洗濯もなし。
普段の生活より、ずいぶん楽です。
反抗期の娘とけんかすることもありません。


幸い夜もよく眠れました。
10時消灯、7時起床、周りの患者さんも早く寝るので、私も自然と早寝早起きに。

ずっと避けてきた入院ですが、実際にしてみると、日常から離れた空間で、必要最低限のもののみで一人で過ごす時間は、貴重なものかもしれません。

その分、自分の体に目を向け、毎日の変化を記録したり、早寝早起きを心がけたり、食事の時は、一口50回噛むようにしました。
(消化の目的もありますが、なにせ今まで食べていた量の半分程度なので、そのくらいしないと満腹中枢が働きません。ふだんいかに食べ過ぎていたか、わかりました)

あと、運動不足にならないように、毎日病院の中と周囲を、1~2時間歩きました。
室内履きではなく、スニーカーで。

同じ病気の患者さんとも知り合い、ふだん見ることのない病院の中を体験し、入院生活はけっこうおもしろかったです!

そして、入院して10日ほどで、左の鎖骨の腫れが小さくなり、痛みも軽くなってきました!
こんなに早く変化が表れたのには驚きでした。

痛みのため、ティーシャツを脱ぐ、着るのに苦労していたのが、だんだん着れるように。

お風呂で、体を洗う時も、腕が背中に周りずらかったのですが、まわるようになってきました。

そして何より、ベッドに寝る、起き上がるという動作が、「イタタタ」と言いながらだったのが、痛みが減って、寝る起きるがスムーズに。

明らかに、痛みと腫れが変わってきました。

多発性骨髄腫の治療では、最初の治療(初発治療)が一番効果的とのこと。
なので、最初にできるだけの治療をして、骨髄腫細胞をしっかり減らすことが重要だそうです。

そのため、鎖骨の形質細胞腫に対して放射線治療もすることになり、平日毎日で20回行いました。
(放射線治療が加わったため、当初の3週間より入院期間が長くなり、1ヶ月半となりました。)

放射線治療が終わり、退院前に、CTスキャン撮ったところ、
入院時、溶けていた鎖骨の内端の骨が、再生していました! ↓
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わかりますかね?

鎖骨の高さでの輪切り画像です。

上が胸側、下が背中側。

真ん中の黒い部分は肺です。
その上の二つが鎖骨の断面。

向かって左側の写真より、右の写真の方が、鎖骨が鮮明に写ってますね!

骨に触れた感じも、ブヨブヨしたところがなくなり、骨の硬さとなりました。

抗がん剤、骨増強剤、そして放射線治療の効果のようです。

すごいですね!!

目に見える効果のインパクトは大きかったです。

血液データで、骨髄腫細胞のめやすとなる、FLCのラムダという値が、 入院時 133 だったのが、1ヶ月後、76まで下がりました。
半分に減ると、良い治療効果があったと言える、とのことなので、まあまあの値です。

鎖骨の痛みが改善し、腕も動かしやすくなり、
骨の再石灰化もあり、
血液データも改善、
いまのところ治療効果はとても順調です!!

それでも、骨が弱い状態であることは変わりないので、重いものを持たない、など、引き続き気をつけるようには言われています。

退院後は、週一回の通院治療で、皮下注射をし、毎日の服薬も続けています。

先日の血液データでは、FLCが43まで下がっていました!!

正常値は26。

26以下になると、腎臓についているアミロイドが溶け出し、そうすると、蛋白尿とむくみが改善していくそうです。
そこまでいくにはまだ時間がかかりますが、
今のところ順調な治療経過を経ています。

(また長くなってしまったので、これからの治療のことは、次へ…)

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